意外と安い!?MotoGPレーサーのサラリー

華やかなMotoGP!でもライダーの年収は下降気味?

バイクの世界ではオートレーサーだけでなく、ロードレーサーも多数活躍しています。
ロードレーサーは、ロードレースと呼ばれる競技に参戦する選手です。
メーカーなどのレースチームと契約を結び、契約金が年俸として支払われます。

そしてロードレースの最高峰といえば、MotoGPです。
MotoGPに参戦できるライダーは、ほんの一握りの世界トップレベルのスターだけです。
このため参加選手の年俸も、最高レベルとなっています。

MotoGPライダーのサラリー事情

高収入といわれるロードレーサーですが、新型コロナウイルスの流行により、彼らが手にする給与は下降傾向にあるようです。
新型コロナによるパンデミックは、世界経済に大きな打撃を与えました。
バイクメーカーも例外ではなく、売上の低迷やレースの開催中止などによって収入減に苦しんでいます。
そのしわ寄せがレーサーの給与削減という形でも現れており、MotoGPライダーたちの収入は、2018年から2022年にかけて20%も減ったとのことです。

とはいえ、ライダーの世界は実力主義ですから、実力さえあれば高収入を得ることは可能です。
現時点で最も稼いでいるのは、MotoGPで6度の優勝を果たした王者、マルク・マルケス選手です。
ホンダと2020年からの4年契約を結んでおり、1年あたりの契約金は1250万ユーロ(約20億3,000万円)です。

上位の選手たちは高額を得ていますが、MotoGPライダーであっても中位クラスの選手は、年俸90万ユーロ(約1億4,000万円)程度に落ちるのです。
また、現在最高級レベルのマルク・マルケスですが、2021年に引退したバレンティーノ・ロッシの年収に比べると物足りなさを感じます。
ロッシの現役時代はピーク時で年俸約3,000万ユーロ(約49億円)、引退時の2021年でも年俸400万ユーロ(約6億5,000万円)を獲得していました。

メーカーはライダーよりもバイクへの投資に切り替え

新型コロナウイルスのパンでミックスを経験した現在、バイクメーカーはライダーとの契約金を抑える傾向がみられます。
例えばドゥカティでは、ライダーへの報酬よりもバイクの開発に資金を投入する戦略に切り替えました。
その結果、2年連続でMotoGPコンストラクターズ・ワールド・タイトルを獲得するなどの成果を上げています。
さらに戦略の成功で得た収入を活用して、有望な若手ライダーとの契約にも成功しました。

近年、若手ライダーたちのメンタリティも、報酬だけでなく、高性能なマシンや自分が良い成果を出すことを重視する方向へと変化しているようです。
もちろんお金は大切ですが、レーサーにとって最も重要なことは、勝って結果を残すこと。
そこはロードレーサーもオートレーサーも同じではないでしょうか。
ロードレースの今後の展開も見逃せません!